jig
jig のことは以前から知っていましたが、別に興味はなかったので今まで試そうという気にはなりませんでした。でも Scope を昨日試したからには、こちらも試しておくべきですので早速使ってみました。
ブラウザ自体の動作ですが、Scope に比べて軽いという印象を受けました。
少なくとも上下スクロールについては非常に軽快です。
短時間にいろいろ調べたい場合は jig が向いているでしょう。
問題は、このブラウザに対して月額1000円、年額5800円を払う価値があるかどうか、ですが、私はこの金額を払う気にはなりません。
その理由は jig の動作です。
jig は Scope と違い、端末のユーザエージェント情報をそのままサーバに返すようです。従ってサーバ側からは基本的に携帯電話からのアクセスと同じように見えます。
これが意味することは「サーバ側で携帯電話のユーザエージェント情報を利用してページの動的生成を行っている場合は、携帯電話用のコンテンツしか表示できない」ということです。
また、サーバから見ると接続元ホストは Scope と同様に携帯電話事業者のゲートウェイサーバではなく、jig のゲートウェイサーバ(プロキシサーバ)となります。
従って、ウェブサイト側が「携帯電話事業者でない接続元ホスト」から「携帯電話のユーザエージェントを通知してくる」接続を拒絶した場合、このブラウザは無力です。
または「携帯電話のユーザエージェントを通知してくる」接続について、携帯電話向けのコンテンツを返すという、ごく当たり前の運用が行われた場合には、このアプリケーションはパケット代節約という意味しかありません。
従ってこのブラウザのターゲットユーザは「携帯電話向けにサービスを提供していないサイト」を多数閲覧する方、ということになるのでしょう。
私の場合は一部の携帯電話向けサイトのみを閲覧しているので、このブラウザを購入するよりは、その費用でパケットパックやパケット定額を申し込むか、月払いの有料コンテンツを購入するほうがバランスがよさそうです。