pslaboが試したことの記録

はてなダイヤリーからはてなブログに引っ越してきました

この日記は現在実行中の減量記録を含む個人的なメモとして始めましたが、最近はコンピュータやガジェット、ハック、セキュリティネタのほうがメインになっております。

はてなダイヤリー時代はカテゴリ分けが適当だったのですが、これはそのうち直します。


JR西日本の不祥事に関する報道について思うこと

事故に遭遇した運転士が救助活動をせずに出勤したとか、事故発生後にボーリング大会や宴会をしていたとか、いろいろな不祥事が報道されている。

しかし、これらは本当に批判・非難されるべきことなのだろうか?


運転士が事故に遭遇した後に上司に連絡を取って指示を仰いだところまでは、行動に大きな問題があるとは思えない。むしろ非難すべきなのは、上司が出勤を指示したことで、これらの運転士が乗車予定だった車両に対して平常時とは違う安全上のリスクが生じる可能性ではないのか。

このような大きな事故に遭遇した運転士が平常時と同じ精神状態を維持できるかどうかは疑問である。リストラ等で社員が減らされていたとしても、不測の事態に備えてバックアップの乗務員は必ず準備しているはずであり、ならば二次災害を防止するためにもこれらの運転士に対して出勤を指示すべきではなかっただろうと思う。今回の事例ではたまたま二次災害が発生していなかっただけかもしれないのだから。

批判するのなら、このような部分をもうすこし掘り下げて報道してほしい。ある番組では「運転士が事故現場から逃走」などという見出しで批判していたが、上司の指示の元に出勤しているのだから逃走ではない。これはミスリードを目的とした報道ではないのか。


次にボーリング大会関連だが、これについて批判・非難するのは不適切と思う。確かに不謹慎ではあるものの、あくまで勤務時間外に行われていたものだし、基本的にはプライベートな時間に何をしようが自由であるはずだ。ボーリング大会を中止したとしても救助活動や事務方のフォローに加わらないのであれば本質的に全く無意味である。あるいはこの日がボーリング大会ではなかったとして、各自がそれぞれ自由にレジャーを楽しんでいたとしたら、これは批判されるべき行為なのだろうか。


さらに事故後にゴルフコンペや韓国旅行等が叩かれている模様。しかし、前述の理由と同じで、これ自体も批判するに値しないと思う。

批判をするのなら、このような事故の発生に備えたオペレーションマニュアルが整備されていないことで、事故に遭遇した運転士に対する不適切な指示が行われたことや、非番の職員に対する非常招集が適切に行われなかったということを、もっと強調すべきであろう。


どうもマスコミ各社は思考が硬直しているのか、それとも他に報道すべきネタがなくて、一般受けするJR西日本のネタを報道しているのか、正直なところ理解に苦しむ。

というか、マスコミの報道って何か勘違いしてませんか?

たとえば大規模地震が発生したときにNHK震源地近くの自治体に電話をつないでライブで延々と質問していることがあるが、これははっきり言っておかしいと思う。その電話をつないでいるために現地の職員が一人拘束されるために、住民からの問い合わせの対応が滞るということを考えていないのだろうか。

また、やたらとヘリコプターで上空からの画をライブで流したりしているわけだが、そのヘリの騒音で救助を求める被害者の声が消されてしまうかもしれない、なんてことも考えないのだろうか。