pslaboが試したことの記録

はてなダイヤリーからはてなブログに引っ越してきました

この日記は現在実行中の減量記録を含む個人的なメモとして始めましたが、最近はコンピュータやガジェット、ハック、セキュリティネタのほうがメインになっております。

はてなダイヤリー時代はカテゴリ分けが適当だったのですが、これはそのうち直します。


PCA会計8をWindowsドメインのネットワークに接続したPCで使う方法を考える

先日の日記 最近の会計ソフトってこんなもの??にも書きましたが、PCA会計8というソフトは動作するために Administrator 権限を必要とするようです。(Power Users でも動くらしいけど僕の環境では動作確認できていない)

これは非常に困るのですが、このソフトと Windows ドメイン共存を図らないとマズいので、方法をいくつか考えることにします。

  • Windows98/Meを使う

    OSのサポート期限を気にしなければ、この方法はアリです。ローカルコンピュータに対しては完璧な管理権限をもち、ドメイン内のコンピュータに対してはドメインコントローラで設定した権限でアクセスできます。でも、今回の趣旨は不安定なOSの上で会計ソフトを動かしたくない、という点にありますので不採用。


  • ワークグループ設定のWindows2000/XPを使う

    当該機材を使う利用者のドメインアカウントと同じID、パスワードを当該機材に設定します。このときのポイントはアカウント作成の際に権限をローカルコンピュータのAdministratorとすることです。これにより、Windows98/Meを使用するのと同じような効果が得られるし、ドメイン内のリソースにアクセスする際はドメインコントローラで認証が行われます。この方法の欠点は一つのIDをドメインコントローラとローカルコンピュータの両方に登録するのでドメインのメリットが減ることです。


  • Windows2000/XPでRunAsでPCA会計8を実行する

    Windows2000/XPではRunAsを利用することにより指定したプログラムを別のユーザ権限で実行することができます。通常の作業は一般ユーザ権限で行い、PCA会計だけをRunAsでAdministratorとして実行することで権限の分離が可能です。このときに Administrator はローカルコンピュータのアカウントを使用することが肝心です。ドメインの Administrator を使ったら全く意味がありません。

というわけで、今回は RunAs を用いた運用を行ってみます。

まず最初にPCA会計を管理者権限で導入します。このときにデスクトップにショートカットを作らないようにしてください。ここで作成されるショートカットは一般ユーザ権限では使えません。そして一通り正しく動くことを確認したら、RunAs の環境を作ることにします。

次のようなバッチファイルを作成し、C:\PCAOFC\NTKAIKEI6S\Bin\pca_wrap.bat として保存します。



@echo off
:
: PCA会計8関連起動用バッチファイル
:
set COMMAND=%1

runas /env /user:%COMPUTERNAME%\Administrator %COMMAND%

このバッチファイルは pca_wrap.bat [実行するプログラム名] として利用することができます。指定したプログラムは適切なパスワードをキーボードから入力することで管理者権限で動作します。

次にスタートメニュー内のPCA会計関連ショートカットについてこのバッチファイルを使用する形に置き換えます。この作業は予めショートカットのバックアップを作成してから行います。ショートカットのプロパティを表示すると「リンク先」という項目がありますので、それぞれ次のように置き換えます。



PCA会計8 コンバートプログラム
pca_wrap.bat ConvV2.exe

PCA会計8 システムB
pca_wrap.bat PKMenu.exe

PCA会計8 システムB システムツール
pca_wrap.bat SysTool.exe

PCA会計8 システムB システム領域の作成
pca_wrap.bat DbInit.exe

PCA会計Windows3.1版 データ変換ツール
pca_wrap.bat Wkioadf.exe

PCA会計Windows95版 データ変換ツール
pca_wrap.bat wkiOad32.exe

電子申告データ出力(e-Tax形式)
C:\PCAOFC\NTKAIKEI6S\Bin\pca_wrap.bat "C:\Program Files\PCA\PcaEtax\PcaETax.exe"

最後に Administrator アカウントのパスワードを適切に設定します。

以上の作業により、PCA会計のみを管理者権限で動作させることができるようになります。