pslaboが試したことの記録

はてなダイヤリーからはてなブログに引っ越してきました

この日記は現在実行中の減量記録を含む個人的なメモとして始めましたが、最近はコンピュータやガジェット、ハック、セキュリティネタのほうがメインになっております。

はてなダイヤリー時代はカテゴリ分けが適当だったのですが、これはそのうち直します。


OpenWrt 19.07 では IPv6 IPoE + IPv4 DS-Lite の設定が Luci からの Web UI だけで設定できるようになっている

先月にリリースされていた OpenWrt 19.07.7 をインストールするにあたり、久々にゼロから Luci の Web UI だけで基本的な環境構築を実施してみたのですが、IPoE IPv6 + DS-Lite IPv4 の環境を構築する作業は Web UI だけで行えることに気づきました。OpenWrt に ssh 接続して設定ファイルを調整するような作業は一切不要でした。

以下は Raspberry Pi 3 での環境構築手順のサマリです。これは openwrt-19.07.7-brcm2708-bcm2710-rpi-3-ext4-factory.img.gz を microSDHC に焼いた直後の初期状態からの手順です。スクリーンショット入りの手順はそのうちまとめるかも。

IPoE IPv6 接続を有効にする

一旦、LAN 側から設定を投入しつつ、WiFi を有効化して LAN 側の IP アドレス変更を実施したのち、LAN を DHCP, DHCPv6 のクライアントにするところまでの手順です。

これを実施することで IPoE IPv6 接続が有効化されます。プロバイダ側のサービスメニューが IPv6 が利用できるプランの場合は、ここまでの設定を行うと IPv6 でのインターネット接続が可能となります。

  1. PC を RasPi3 の LAN と直結し、192.168.1.1 にブラウザでアクセス
  2. WiFi を有効化する
  3. PC を LAN と WiFi で RasPi3 に接続する
  4. Interface に wan を追加する。Name = wan, Protocol = Static address, Interface = eth0 に設定する。IPv4 address = 192.168.1.1 に設定する
  5. Interface = LAN の IP アドレスを 192.168.1.1 以外のアドレスに変更する (ここでは 192.168.4.1 に設定)
  6. PC の WiFi 側の DHCP リースを更新し、ブラウザの別タブで 192.168.4.1 にアクセスする
  7. Interface = lan の Physical Settings から eth0 を除外する
  8. Interface = wan を DHCP Client に変更する
  9. Interface = wan6 を追加し、DHCPv6 client に設定する
  10. ここで一旦 OpenWrt を reboot し、RasPi3 の LAN をひかり電話ONU に差し替える
  11. reboot 後に ping6 www.google.com を試したり、www.google.com にブラウザでアクセスできることを確認する。

IPv4 DS-Lite 接続を有効にする

IPv6 接続だけでは既存の多くのインターネット側サイトに接続できないため、DS-Lite パッケージをインストールして IPv4 DS-Lite による接続を有効化します。これにより IPv6 + IPv4 のすべてのサイトへのアクセスが行えるようになります。

  1. ds-lite を追加インストールし、RasPi3 を再起動する
  2. Interface = transix を追加し、 Protocol = Dual-Stack Lite にする
  3. DS-Lite AFTR address = gw.transix.jp 、Firewall Settings = wan に設定する
  4. クライアント PC から ping 8.8.8.8 へのアクセスが通ることを確認する。また、この状態で ping6 www.google.com へのアクセスが通ることを確認する
  5. ブラウザで https://test-ipv6.com/index.html.ja_JP にアクセスし、IPv4IPv6 の両方が通ることを確認する
  6. IPv4 だけの接続が行えるサイトにブラウザでアクセスして問題がないことを確かめる。