Windows 10 2015 LTSB を Windows 10 2016 LTSB にインプレースアップグレードしてみる
Windows 10 には CB (Current Branch), CBB (Current Branch for Business), LTSB (Long Term Servicing Branch) の3つのブランチがあるわけですが、LTSB についてインターネット上で見かける情報は少なめです。
LTSB について、自分が把握しているのはこんなところ。
- ある時点の機能アップデートがベースのパッケージングだが、バグ修正と脆弱性対応のパッチだけが提供される
- 現時点では 2015 LTSB と 2016 LTSB がリリースされているが、今後は2年~3年毎のリリースとなるので、2017 LTSB はリリースされない
- サポートはリリースから10年間
- Windows10 の新機能を必要としない、基幹業務やミッションクリティカルな用途、あるいは組み込み機器向け
- 通常の業務にこれを用いることは想定されていない
- Windowsストアからのアプリのインストールには対応していない
- Enterprise Edition 向けのオプションとして提供される
- インストールメディアは専用のものが必要
さて、2015LTSB については手元に試験環境を作っていたのですが、2016 LTSB へのアップグレードはインプレースアップグレードが可能らしいので、実際に試してみることにします。
まず、インプレースアップグレード前の状態はこうです。
インストール用のDVDメディアを装着して setup.exe を実行します。
そうすると、LTSB ではないブランチのインプレースアップグレードと同様の流れでインストールが進みます。此処から先のスクリーンショット4枚くらいはコメント不要でしょうからスクリーンショットだけ。
インプレースアップグレードが終わった直後の状態はコレ。確かに 1607 に変わっているけれど、なんと、ライセンス認証が無効になっています。
Windows10 CB, CBB の場合はバージョン1507のライセンスが最新の機能アップデートにも適用できますが、LTSB ではそういうわけにはいかないようです。ただしこれは MSDN 向けのプロダクトキーを用いての検証なので、本番運用時では話が違うかもしれません。
というわけで、LTSB はインプレースアップグレードできる、という話を検証してみました。
なお、LTSB は CB, CBB に比べると余計なものは一切インストールされないので、スタートメニューは実に清々しい状態です。